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オリジナルストーリー「新隊長天貝繍助編」への期待
テレビ東京系列で放映中のアニメ「BLEACH」(ブリーチ)が2008年4月23日に放送された第168話から新章「新隊長天貝繍助(あまがいしゅうすけ)篇」に入った。BLEACHは虚(ホロウ)を退治する死神の能力を身につけた高校生、黒崎一護(くろさき いちご)と仲間の活躍を描いた漫画である。週刊少年ジャンプで連載されている久保帯人のマンガが原作であるが、この「天貝繍助篇」はアニメ・オリジナルストーリーである。
それまでアニメでは原作にほぼ忠実な「虚圏(ウェコムンド)篇」を放映していた。新たにアニメ・オリジナルストーリーを放映する理由としては連載中の原作にアニメが追いつき、原作のストックが減少したことが考えられる。これは連載マンガ原作の人気アニメでは、しばしば見られることである。アニメ「BLEACH」でも過去に「バウント篇」というオリジナルストーリーを放送したことがある。
このような場合、通常、原作の話が一段落した後でオリジナルストーリーを放送するが、「天貝繍助篇」は違った。「虚圏篇」が決着していない状態で「天貝繍助篇」に入るという、かなり強引な展開になっている。
4月16日に放送された第167話では最後に、キャラクターに「大人の事情」で次回から新しい話に入ると説明させただけであった。一方で連載中の漫画も2008年4月上旬に発売された週刊少年ジャンプ第18号以降、「虚圏篇」から唐突に「過去篇」に移っていることは興味深い。
BLEACHの魅力の一つは個性的なキャラクターにある。中でも死神の世界・尸魂界(ソウル・ソサエティ)を守護する護廷十三隊の隊長・副隊長はファンの人気が高い。一護に死神の能力を与えたために囚われた朽木ルキアを救出するため、一護達は尸魂界に乗り込み、護廷十三隊と対峙することになる。
このため、護廷十三隊は主人公達にとって敵対する位置にいた。少年漫画の王道的なパターンでは主人公達が敵役を順々に倒していくことになる。ところがBLEACHの異色な点は、護廷十三隊の隊長達が順々に主人公達と戦うのではなく、それぞれの思惑で行動した点である。これによって戦いだけではなく、ストーリーに深みが増した。
この尸魂界篇に比べると、虚圏篇は、捕らえられた主人公の仲間(井上織姫)を救出するために敵地に乗り込む点は共通するが、ある敵を倒したら次の敵が登場という戦いの連続に終始する傾向が否定できない。週刊少年ジャンプで連載中の漫画が舞台を110年前の尸魂界に移す過去篇に唐突に移ったのも戦いの連続に飽きられるのを避け、過去の謎を明らかにすることで物語に深みを持たせようとしたものと考えられる。
同様にアニメがオリジナルストーリーを放送するのも原作のストック減少が主要な動機であるとしても、戦いの連続による飽きを避ける面もあったと思われる。オリジナルストーリーが「新隊長天貝繍助篇」と題し、護廷十三隊にスポットを当てる内容にしたのも、主人公側と敵側の戦いが中心の虚圏篇で出番の少ない護廷十三隊の面々を登場させたいと思いがあったのではないかと推測する。「新隊長天貝繍助篇」では護廷十三隊の面々の興味深いエピソードが放送されるのではないかと期待する。今後の展開が楽しみである。
http://hayariki.net/bleach.htm
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